鍼灸は産後までサポートできる

■鍼灸の守備範囲は意外に広い

まだまだ一般的には知られていないようではありますが、鍼灸は不妊治療だけでなく、つわり、逆子、安産支援、乳汁分泌不全など、幅広い対応が可能です。
また、最近メディアでも頻繁に特集されている「産後うつ」に関しても、鍼灸の産後ケアで予防の手助けができると考えています。
出産・妊娠で女性の体に大きな変化にさらされます。通常時(月経周期)の女性ホルモンの分泌量変化を20階建のマンション(60m)の高低差だとすると、女性ホルモンの分泌量は妊娠中に徐々に高まり、出産時のピークにエベレスト(8000m以上)は高さになり、出産後には急激に落ち込むというのです。そんな簡単には、身体がこのホルモン変化についていけないのは当然でしょう。

■産後うつは特別なことではなく誰にも起こる

産後うつの原因は、急激なホルモンバランスの変化と共に、育児や経済的不安、周囲のサポート不足、完璧主義などが挙げられます。妊婦全員の身体に起こる変化に加え、個々人の複数の要因が重なることで、深刻さの度合いが変わると考えられます。

あるNPO法人の調べによると、10人中8人が「自分は産後うつだった」という回答があったと報告しており、決して特別なことではなく、誰にでも起こりうることなのです。
高齢出産が増加し、体力の回復も遅い上に不安でいっぱいの毎日、眠れない、話す相手も手伝ってくれる人もいない、あちこちが痛い。そんなつらい状況でも、赤ちゃん優先で自分の身体を後回しにしていたら、身体が悲鳴をあげるのは当然です。

■■ 鍼灸は、総合的に身体をケアする治療

そんなとき、鍼灸治療は自律神経を整えることによって血流の改善、ホルモンバランスの回復を促します。また、産後に起こりやすい腰痛、ガチガチになった背中や肩こり、腱鞘炎、痔などの辛い症状もカウンセリングを受けながら改善できます。心身共にリラックスし、体力の回復を促すことができます。元気になったお母さんのエネルギーは、お子さんをケアする源となります。

女性は、ライフサイクルに応じた健康管理が必要となります。身体も心もしんどい、どこに頼ったら良いのかなと悩んだときに、病院、地域の子育て支援情報、助産師外来、母乳外来などに加えて、「鍼灸」も選択肢の中に入れてはいかがでしょう。

徐 大兼

徐 大兼
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●アキュラ鍼灸院 ファティリティーウェルネス 院長
●アルメディカ株式会社 代表取締役社長
●プレママプラス考案者
●日本不妊カウンセリング学会 認定 不妊カウンセラー

【略歴】
鍼灸師・日本不妊カウンセリング学会 認定不妊カウンセラー。
東京・青山の不妊治療専門「アキュラ鍼灸院」院長。
地域のドクターと連携し、ベストな治療計画を提案している。
現在は不妊鍼灸ネットワークを設立するなど、不妊鍼灸の啓蒙活動を極的に行っている。 また、養生・食育をベースに、オリジナルサプリメントやお灸の開発にも取り組んでいる。
著書に『カラダを温めれば不妊は治る!』があるほか、生活総合情報サイト「All About」にて不妊治療・東洋医学ガイドを務める。


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